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エアコン取り付けたいけど室外機が置けないかも!?狭い場所や置き場がない時でも室外機を設置する方法と別の選択肢
更新日:2025年10月24日
公開日:2023年2月6日

「エアコンを取り付けたいけれど、室外機の置き場が狭い/ない」——そんなお悩み、実は多くのご家庭に共通しています。
エアコンは室内機と室外機がセットで動作する家電のため、室外機の設置条件や取り付け方法を理解しておくことは、快適さと電気代の両方に直結します。
この記事では、標準的な設置条件から通常では置けないケースの事例、さらに解決策や代替冷房の選択肢まで、分かりやすく解説します。
目次
まず確認!標準工事でエアコン室外機を取り付ける際の設置条件

標準的なエアコン設置では、「大地置き」「ベランダ置き」が一般的。
室外機の前方・後方・側面には通気スペースを確保する必要があり、
目安としては以下のような寸法です。
- 前方:200mm以上
- 後方:50mm以上
- 左右:各100mm以上
- 高さ:50mm以上(置台含む)
つまり、一般的な室外機(奥行240〜300mm・幅700〜800mm・高さ550〜600mm)の場合、
奥行490〜550mm/幅900〜1000mm/高さ600〜650mm程度の設置スペースが必要です。
※室外機の高さについてはプラブロックなどの置き台を設置しますのでプラス100mm(700~750mm)を見ておきましょう。
※上記数値は右記説明図にて確認できます。
より詳細な安全基準は一般財団法人 家電製品協会(AEHA)にも掲載されています。
室外機の設置面は水平が必須:地面・ベランダの状態をチェック
見た目にスペースがあっても、傾きや段差がある場所では設置は危険です。
傾斜のある場所では、振動・騒音・故障を引き起こす可能性があります。
水平で安定した場所に置くのが原則です。
※階段状になっていたり明らかな傾斜、斜面でなければ設置可能です。
室内機との距離に注意:配管が長すぎるとエアコン性能が低下してしまう
エアコンは、室内機と室外機を冷媒配管で接続しています。
この配管が10mを超えると冷媒圧力が下がり、能力低下・電力消費増加が発生します。
配管ルートを事前に計画し、最短距離で施工できるよう調整しましょう。
資源エネルギー庁|家庭の省エネ・節電対策
(配管効率・冷暖房のエネルギー消費構造について)
廃熱スペースを確保:室外機前方の通気を妨げない取り付け
室外機は前方から熱風を排出するため、前200mm以上の通気空間が必要です。
スペースが足りないと、排気が再び吸い込まれるショートサーキットが起き、
冷却能力が低下して電力が増加する原因となります。
直射日光対策:室外機の温度上昇を防いで電気代と停止リスクを回避
夏場、直射日光が長時間当たると、室外機の内部温度が上昇し、
冷却効率が悪化・消費電力が増加します。
日陰に設置する、または遮熱シートを活用するのが効果的です。
環境省|ヒートアイランド対策ガイドライン
(都市部の熱対策に関する指針。冷暖房効率改善にも役立つ知見が掲載)
雨・雪から室外機を守る:故障を防ぐ設置場所の選び方
雨・雪・氷結にさらされるとサビ・腐食・水侵入のリスクが高まります。
特に積雪地帯では吸気口が埋まると運転停止するため、
屋根付きや庇下への設置、防雪フードの利用が推奨されます。
室外機を通常設置できないのはどんな時?エアコン取り付けで起こりがちな事例3選

では、室外機を通常設置できない場合はどうしたらいいのでしょうか?
室外機を設置するスペースが充分にない場合でも、設置できるいろいろな方法でありますので、いくつか具体的な方法を紹介していきます。
【パターン1】敷地や隣家との間隔が狭く室外機の置き場がない
住宅密集地では、隣家との距離不足が原因で設置できないケースが多くあります。
この場合は、別の面への壁掛け設置や屋根置きで対応できることがあります。
【パターン2】ベランダがなく室外機を置けずエアコンが取り付けられない
マンションや団地のベランダなしの部屋では、標準設置ができません。
この場合も、「壁面金具」や「天吊り金具」などのオプション設置で解決できることがあります。
【パターン3】共用廊下側のため室外機が設置不可(埋設配管の有無を確認)
共用廊下は管理規約上の制限があるため、室外機は置けません。
ただし、建築時に壁内配管(埋設管)がある場合、それを利用して
他の階や地上に設置できるケースがあります。
管理会社か専門業者に確認しましょう。
「家電量販店や引越し業者にエアコン取り付け工事を断られて困っている、、、」
「家の立地や構造上、もしかすると工事が断られるかもしれないから不安、、、」
エアコン工事を「断られた」「断られる可能性が高い」ことは案外多くあります。
-
場所が狭くて設置出来ない
室内機や室外機を設置するために必要なスペースがない
-
高所作業が必要になる
室外機を屋根などの高所に設置する必要があり危険を伴う
-
隠蔽配管工事が出来ない
隠蔽配管で既設の線類の再利用には技術が必要であり破損リスクを伴う可能性がある
そんな
エアコン工事で
お困りのあなたに
解決策あり!室外機を置けない時の取り付けオプション5選

室外機を通常の方法で置けなかったり、スペースが十分ではないケースはどうしたらいいのでしょうか。
このような状況での解決案を、いくつかご紹介していきます。
室外機オプション① 壁面取り付け(壁面金具)
建物の外壁に専用の架台(壁面金具)を固定して取り付ける方法です。
地面を占有せず設置できるため、狭小住宅やアパートでも有効です。
3階以上の高所では足場や高所作業車が必要になるため、
必ず有資格の施工業者に依頼しましょう。
室外機オプション② 屋根置き(屋根置き金具)
2階の部屋にベランダがない場合は、屋根置き金具による設置が可能です。
配管距離が短く効率的ですが、屋根勾配や構造によっては施工できない場合もあります。
室外機オプション③ 天井吊り(ベランダ天吊り金具)
ベランダを広く使いたい場合や床に物を置けない場合におすすめです。
天井に「天吊り金具」を設置し、室外機を浮かせて吊り下げます。
振動対策や防錆処理を行うことで長期使用も可能です。
室外機オプション④ 2段置き(金具で上下に取り付け)
1台分のスペースに上下2台の室外機を重ねて設置します。
「2段置き金具」を使用し、省スペースで複数エアコンに対応できます。
配管延長オプション:横引き・立ち下ろしで離れた場所へ室外機設置
部屋の真下や側面など、距離のある位置に室外機を置く場合は、
配管延長工事で解決できます。ただし、配管距離が長くなると
冷媒効率が落ちるため、省エネセンター(ECCJ)でも注意喚起されています。
番外編:最小サイズの室外機を選べばエアコン取り付けが可能なケースも
スペースがわずかに足りない場合は、小型室外機モデルの検討もおすすめ。
主要メーカーの「省スペース型エアコン」では、室外機がコンパクトで
標準設置ができる場合もあります。
上記オプション工事の詳細や費用は下記を参照
室外機取り付けに関するオプション工事料金
オプションでも難しい場合の代替案:エアコン以外の冷房機器を検討

特殊な作業を利用しても室外機がどうしても置けず、ルームエアコンが設置できない場合は、別の方法も検討する必要があります。
それでは続いて、厳しい暑さを少しでもやわらげ、快適に過ごせるようなエアコン以外の冷房器具をご紹介させていただきます。
窓用エアコンの設置を検討(室外機なし・簡易取り付け)
壁掛け型ルームエアコンが設置できない環境の場合、「窓用エアコン」を利用してみてはいかがでしょうか。
窓用エアコンとは、「ウィンドウエアコン」や「ウィンドウクーラー」と呼ばれる冷房器具のことです。
通常の壁掛け型のルームエアコンは、室内機と室外機の設置が必要ですからスペースの確保が必要ですが、窓用エアコンには室外機はなく窓に取り付けるだけのため、スペース確保の心配もありません。
スペース的にどうしてもエアコンの設置ができないようようでしたら、窓用エアコンの設置も検討しましょう。
窓エアコンのメリット
窓型エアコンのメリットは、窓の高さが規定の範囲内(770mm~1400mm)であれば、どこのお部屋にも取り付け可能でお手軽なことと、工事費用が安いことにあります。
日曜大工やDIYが得意な方なら、自分でも取り付けもできるはずです。
もちろん細かい作業などが得意でない場合、弊社にて窓エアコン取り付けもご依頼いただけますのでぜひご検討ください。
窓エアコンのデメリット
窓エアコンのデメリットとしては、壁掛け型ルームエアコンと比べて、電気代が若干高めになることがあげられます。
ルームエアコンはいろいろなセンサーによって消費電力を制御してくれますが、窓エアコンはシンプルな機能で細かな節約機能がなく、風量の強弱・温度設定のみとなっています。
そのため、電力が若干高めになってしまいまうわけです。
さらにルームエアコンと比べて窓エアコンは、全般的に効きが弱いこともデメリットとしてあげられます。
家庭用スポットエアコン(スポットクーラー)を検討
窓エアコンより気軽に置けて、しかも設置した部屋内で向きの変更や移動が可能な「スポットクーラー」を設置するという選択肢もあります。
スポットクーラーには室外機がなく、設置のための大掛かりな工事も不要です。
スポットエアコンのメリット
スポットクーラーの冷却効果はルームエアコンにこそ劣りますが、熱交換器を装備しているので、部屋の温度はきちんと下げてくれます。
暑い夏でも十分な清涼感を得ることができ、本体を床に置いて使用しますので、ルームエアコンのような室外機もなく設置スペースも心配なく、工事不要ですぐに使用することが可能です。
スポットエアコンのデメリット
冷風機は値段が3~4万円以上の製品がほとんどですから、やや高額な冷房器具となります。
さらに使用する際には、排熱パイプを部屋の排気口に接続するか、窓を開けて排熱する必要があるので、工事不要でも排熱スペースが必要となります。
そのため、建物の構造を確認する必要があるため、購入する場合は、しっかり使用方法などを確認としなければなりません。
冷風扇の設置を検討する
冷風扇は、水が蒸発するときの「気化熱」を利用して、冷たい風を起こす機器です。
一見スポットエアコンと似ていると思うかも知れませんが、冷風扇の仕組みはスポットエアコンとはまったく違います。
スポットエアコンは熱交換器があり、空気を吸い込んで温度を下げ、排熱を外に排出します。
一方冷風扇風は、器具のフィルターに水を含ませておき、空気がフィルターを通る際に水分が蒸発して熱が奪われる「気化熱」という現象で、冷風を送り出すという仕組みとなっています。
わかりやすくいえば、扇風機の前に水で湿らせたハンカチを置いて送風して、冷たい風を出しているようなものです。
機械的には加湿器に似ているとも言えるでしょう。
こちらは、コンセントさえあれば工事不要で排熱スペースの心配もありません。
冷風扇のメリット
冷風機は工事が不要で、水とコンセントさえあればどこにでもすぐに使用可能です。
スポットエアコンに比べて電気代が安く省エネで、エアコンやスポットエアコンのように排熱をしないので環境にやさしい冷房器具です。
冷風扇のデメリット
冷風機は水が気化する性質を利用して使用するため、空間全体の温度を下げる効果があります。
その一方で、締め切った部屋で利用をすると湿度が上がる、たびたび給水をする必要がある、部屋全体の効果的な冷却効果が期待できない、などがデメリットとしてあげられます。
扇風機・サーキュレーターの設置を検討する
壁掛けルームエアコン・窓型エアコン・スポットエアコンも取り付けできない場合は、「扇風機」や「サーキュレーター」の設置も検討しましょう。
役割としては、空気を循環させる効果があるため、壁かけルームエアコンが設置できなく、窓型エアコンやスポットエアコン、冷風扇のいずれかの冷暖機器を併用して使用できれば、冷却効果が期待できます。
扇風機・サーキュレーターのメリット
扇風機やサーキュレータを使用するメリットとしては、「工事が不要ですぐ使える」「本体の値段が安い」「電気代が安く省エネ」などがあげられます。
扇風機・サーキュレーターのデメリット
扇風機やサーキュレータを使用するデメリットは「お部屋全体の冷却効果がのぞめない」ことにあります。
まとめ|室外機の取り付けは条件確認→オプション検討→代替案の順で最適解を選ぶ

エアコンは、室内機と室外機をそれぞれ設置する必要があります。
庭やベランダがない、または狭いという理由で室外機を置く場所を確保できない場合、どうしたらいいか困ってしまいます。
今回は標準的な方法で室外機が置けない場合の対処方法もご紹介しましたので、エアコンの設置をすぐにあきらめるのではなく、是非専門のエアコン工事業者に相談してみてください。
設置できないケースとそれぞれの対処方法
・お隣との間隔がせまく室外機を置けるスペースが十分ではない場合
・マンションや団地で、ベランダがなく室外機が置くところがない場合
→エアコン取り付け業者に問い合わせ
・マンションの通路側に面した部屋で通路側が共用廊下で室外機が置けない
→埋没配管があれば利用する
・庭やベランダが狭く通常に設置できない場合
→室外機を壁面に設置することで対応可能
・戸建て住宅で設置場所がない場
→屋根に室外機を設置する
・マンションや団地でベランダに室外機を置くスペースが十分にない場合
→ベランダの天井に室外機を吊るす
・室外機を2台置きたい時に2台分のスペースがない場合
→室外機を上下に2台設置
・戸建やアパートなどで2階にどベランダがない、設置する場所がない場合
→室外機を1階の地面に設置する
・大きいサイズのエアコンを取り付けたいが室外機を置くスペースがない場合
→最小サイズのエアコンのなら取り付けられるかも
・どうしても設置できない場合
→窓エアコンの設置、家庭用スポットエアコン、冷風扇、扇風機・サーキュレーターで代用する

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