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エアコン取り付け工事の「真空引き」とは?専門店が徹底解説!
更新日:2024年6月27日
公開日:2022年1月7日

こんにちは!フォーラムサービスの田中です。
エアコン取り付け工事には様々な手順がありますが、その中でも特に重要な作業が「真空引き」です。
当サイトのトップにも記載されている「真空引き」、どんな作業かわからない方も多いのではないでしょうか?
今回はその「真空引き」の詳しい手順やしない場合のデメリットを解説いたします。

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「真空引き」とは?
真空引きとは、室内機と室外機をつなぐ配管(パイプ)に専用の道具を接続して室内機と配管の内部の空気を抜くことです。真空引き後に、室外機内に収められている「冷媒(ガス)」を循環させ、エアコンを稼動させることで本来の能力を引き出すことができます。
上の文で出てきた、エアコンの「冷媒」とは何かについては、以下で詳しく解説しております。
「冷媒」って何?
「冷媒」とは空気を冷やすために使われるガスです、ガスといいますが冷媒は熱エネルギーの量によって気体にも液体にもなることができ、熱交換器で冷媒の熱エネルギーをコントロールします。
冷媒が配管の中を、エアコン(熱交換器)→室外機(圧縮機→熱交換器)→エアコン→…という形で循環することで部屋と外で熱の運搬をしています。その結果、部屋の空気が涼しく(暖房の場合は暖かく)なるのです。

冷媒のガスは主に三種類に分類されます。古い冷媒と新い冷媒を混ぜることは出来ませんので注意が必要です。家のエアコンがどのガスを使用しているかは室外機に記載されています。
CFC(クロロフルオロカーボン)
昔のエアコンで主に使用されていた、いわれる「フロンガス」の1つです。
オゾン層を破壊するという問題が発見され、1995年末に生産が中止され現在は使用されていません。
HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)
クロロフルオロカーボンよりもオゾン層への影響が小さいため、「代替フロン」として使われていました。しかし、より環境にやさしい冷媒が開発されたため、2020年に生産が中止になりました。
HFC(ハイドロフルオロカーボン)
オゾン層を破壊する物質(塩素)を使用していないため、2000年ごろから現在まで使われている冷媒です。オゾン層を破壊する前二種類が「旧冷媒」と呼ばれるのに対し、「新冷媒」と呼ばれています。
どんな作業をするの?
真空引きをするには電動真空ポンプを使用する方法と、手動式の真空ポンプを使用する方法があり、共にエアコンの配管内の圧力が-0.1MPa(-750mmHg)以下になるまで真空引きします。
「手動だとちゃんと空気が抜けないんじゃない?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、どちらの作業でも真空状況をしっかり確認しますのでご安心ください。(フォーラムサービスでは基本的には電動真空ポンプを使用しています。)
真空状況の確認は機材についているメーターで確認することができます。※Pa(パスカル)は圧力の単位です。
作業の手順
エアコンの設置後、室外機の配管を接続した後に行います。
1. 室外機のナットを外し、真空ポンプをつなぎます

室外機についている「サービスポート」のナットを外し、真空ポンプに「ゲージマニホールド」(測定器)を装着します。この段階ではサービスバルブは2カ所とも閉めたままにします。
その後、ゲージマニホールドのバルブを開いて真空ポンプと室外機をつなぎます。
2. 真空ポンプの電源を入れ、バルブを開けて真空引きを始めます。
真空ポンプの電源を入れ、サービスポートのバルブを開き、真空引きを開始します。
だんだんとゲージマニホールドの目盛りが減少します。
3. 真空ポンプの目盛りが-0.1になるまで10~15分ほど運転します

ゲージマニホールドの目盛りが-0.1になるまで運転します。
煙が出てくることがありますが、これは内部の潤滑油が空気とともに排出されるオイルミストといわれるものですので心配ありません。
4. 運転後、バルブを締め5分程以上放置して目盛りが動かないか確認します(気密試験)
目盛りが-0.1になっているのを確認したら、バルブを締めて真空ポンプを停止します。
ガスが漏れていないかをテストするために、5分ほど放置し、目盛りが動かないことをチェックします。
もし目盛りが動いたらガス漏れの可能性があるので、もう一度真空引きが必要です。
5. 目盛りが動いていないことを確認したら、真空ポンプを外します

目盛りが-0.1から動いていないことを確認したら、サービスポートから真空ポンプを外します。
以上で真空引きは完了です。取り付け工事の場合、この後にガス充填などの作業を行います。
「真空引き」の作業時間は?
真空ポンプを運転する時間を含め、約20~30分です。業務用の場合は1時間ほどかかります。
気温や湿度によりかかる時間は変化します。
「真空引き」の費用・相場は?
「真空引き」は主にエアコン取付工事を行う際に併せて行います、オプション、もしくは単体で作業する場合は約5,000円が相場です。
「標準取り付け工事」に含まれていることも
業者によってはエアコンの標準取り付け工事料金内に含まれている場合があります、申込時によく確認しましょう。
フォーラムサービスのエアコン取り付け工事は、追加料金なしで必ず「真空引き込み」を行います!
「真空引き」と「冷媒充填」
「真空引き」は「冷媒補充」とセットになっていることが多いです。
「冷媒」が漏れたり減っているとエアコンの効きが悪くなります、そこで「冷媒充填」が必要となります。
その「冷媒充填」の作業を行うときに「真空引き」は欠かせない作業なのです。
「真空引き」と「冷媒充填」セットの相場は約15,000~30,000円です。
「エアパージ」って何?
「真空引き」について調べると「エアパージ」という言葉が出てきます。
「エアパージ」とは配管にガスを流し込み、配管内の空気を追い出す作業のことです。以前までのエアコン取り付け時の作業はこちらが主流でした。
また、「エアパージ」自体が「空気を追い出す」という意味なので、真空ポンプを使用した作業も「エアパージ」と表記されている場合もあります。
「エアパージ」をすると、エアコン内の冷媒が放出されてしまったり、配管内の空気が残る場合があります。また、「フロンガス」というオゾン層を破壊するガスが放出されてしまうので現在は推奨されていません。
フォーラムサービスの「真空引き」は真空引ポンプを使用した作業です!
「真空引き」をしないとどうなるの?
真空引きをしなくても、エアコン自体を使うことは可能ですが、様々なデメリットがあります。
真空引きをしなかった場合の主なデメリットは以下の2つです。
・エアコンの寿命が短くなる、故障につながる
・電気代が高くなる
1つずつ解説していきます。
エアコンの寿命が短くなる、故障につながる
エアコンは冷媒というガスが、液体から気体になる時に周囲の熱を奪う性質を利用して空気を冷やしています。
真空引きをしないと、残った空気中の水分やゴミが冷媒の配管を傷つけてしまい、エアコンの寿命が短くなってしまいます。
また、真空引きをせずにエアコンを動かすと、エアコンの内部に霜がついたり、配管内の水分が凍ってしまいます。
その結果、エアコンの内部が故障したり、漏電が起きることもあります。
電気代が高くなる
配管内に空気が入り凍ってしまうと、その分冷媒の通り道が狭くなります、
するとエアコンの効きが悪くなり、しっかり真空引きをした場合に比べて電気代が高くなってしまいます。
また、配管が壊れてしまうと冷媒が外に漏れ、エアコンの効きが悪くなります。
快適にエアコンを使用するためにも、真空引きは大切な作業です。
「真空引き」は自分でやるとこんなに大変!

インターネットで調べると、「真空引き」を自分でやる方法が出てきます。
しかし、真空引きを個人でする場合には真空ポンプやゲージマニホールド、ホースといった機材の用意や細かいバルブの操作が必要になります。
機材は真空ポンプが約1万円、
レンタルでも約3,000円かかってしまいます。
失敗するとエアコンや機材が故障するリスクもあり、安く済ませようと思っても、結果的に高くついてしまいます。
また、以下のようなトラブルも起きやすいので、「真空引き」は業者にお任せするのをお勧めいたします。
こんなトラブルが!
・バルブを閉じる順番を間違えて空気が入ってしまった…
・真空引きが不十分で空気が残ってしまった…
・ガス(冷媒)が漏れてしまい、補充のために費用がかかってしまった…
「真空引き」についてのまとめ
今回は「真空引き」の詳しい手順やしない場合のデメリットを解説いたしました。
真空引きは個人でするとリスクが高いため、ぜひ信頼できる業者にお願いしましょう!
以下、真空引きのポイントのおさらいです。
- 「真空引き」はエアコン取り付け工事で重要な作業
- エアコンは「冷媒」で熱を運んでいる
- 「真空引き」の時間は約20~30分
- 「真空引き」単体だと約5,000円、「冷媒充填」セットは約15,000~30,000円が相場
- 「エアパージ」は現在は推奨されていないので、業者を選ぶ際には注意
- 「真空引き」を個人でするのはリスクが高い
- フォーラムサービスのエアコン取り付け工事は、追加料金なしで必ず「真空引き」します
「真空引き」はエアコンの性能に重要
真空引きはエアコンの効きや寿命を左右する重要な作業です。作業がちゃんとしていないとエアコンが十分な能力を発揮できません。
また、業者によってはエアコンの標準取り付け工事で追加料金もなく行ってくれるので、安心できる業者を選ぶことが重要となります!
業者に真空引きを頼む前に以下のポイントをチェックをしましょう。
・「エアパージ」ではなく「真空ポンプ」を使用した作業か?(ポンプは手動でも電動でもOKです)
・エアコンの取り付け工事料金内に「真空引き」が含まれているか?
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